Artist Statementの書き方(1)
アーティストステートメントとは何か?
直訳すると「アーティストの声明」
Statementとは、海外のフォトレビューで自分の作品を見せるときに、ギャラリストやキューレター、編集者などに同時に読んでもらうもので、かならず用意する必要がある文章です。写真展やweb上で作品を発表するときにもステートメントは作品に付けられています。
直訳すると「アーティストの声明」ということになります。
自分をアピールするためのツール
ステートメントは作品を理解する手助けになるものですが、海外のフォトレビューでは、初対面のギャラリストたちに、この文章と作品だけで、自分をアピールすることになりますから、とても重要なものでもあります。というのも、この文章によって作品の見方が変わってきたり、現段階では望むようなレベルに仕上がっていないものの将来性を買ってくれる場合などがあるからです。
心に響く表現が理想的
どのような長さで、何を書かなければならないか、という規定はありませんが、この文章で独自性(ほかの写真家との違い)や、ギャラリストの心に響くようなことが表現できれば、理想的です。もちろん、短時間で理解してもらうためには、長過ぎる文章は避けるべきでしょう。
内容の規定はないというものの、最低限、書いておくべきだといえるのは、「自分が何者であり、こういう理由で、このようなモチーフを使って、このように表現した」ということです。
つまり、作品のコンセプトはかならず入れてください(コンセプトがなければ被写体を見つけられず、撮り方にも迷いが生じます)。また、自分自身の精神性などもあるといいでしょう。
海外のステートメントの要素
ほかに、海外で発表されているステートメントには以下のような項目もありますので、参考にしてください。
- 生まれた場所や育った場所(例えば、自然の中で育ったので……)
- 写真はどのように学んだのか
- どうしてアーティストになったのか
- なぜ、このような用紙を使うのか
- このような表現方法、テクニックを使用する理由
- その被写体、表現方法にひかれる理由
- 作品を見た人の評価にはどのようなものがあるか
- これらの作品によって、自分が目指しているもの
- 人とは違う自分の個性がある