Artist Statementの書き方 実例(2)第2稿

久保田さん第2稿 / The case of Masaya Kubota II

困難な出来事に直面したとき人はどう乗り越えていくのか。希望を信じながらどのようにして目標を成し遂げていくのか。10代のころから、私はそういうことに興味を持っていました。
そして、東日本大震災のあと、もうこれ以上はないと思うほどの悲惨な状況が身近に起こったとき、私はそこに生きる人々から何かを学び、その経験を後世に残したいと思いました。その思いを伝える唯一の手段は、私にとって写真でした。
壊された街並みを撮影していくうちに、そこでこの困難を越えて生きていこうとする人々の思いをもっと知りたいとも思いました。そして、仮設住宅などでのたくさんの助け合いに触れたとき、人は一人では生きていけないとも痛感したのです。

不自由のない暮らしのなかでは人と人とのつながりが薄れつつある現代社会。しかし、困難な状況になればなるほど、人は人とのつながりを強くする。そして、乗り越えていく。そういう状況だからこそ見えてくるものがあるのだとも感じました。

私は写真を通じて、人間にとって大切なことは何か、と問いかけたいのです。
被災地から学んだ思いやりや助け合い、すばらしい日本人の精神性を伝えていくことは、東北に生まれ育った私の使命だと思っています。

文章もうまく、素直にご自分の気持ちを書かれていて、とても伝わってくるところが多々あります。普通なら、これで及第点なのですが、これだとあまりにまともすぎて、東北に暮らす人の多くが考えることのようにも感じられます。
なので、余裕があったら、以下のような点を考慮して、もう一度、つくり直してみてはいかがでしょうか?
以前、被災地を撮影されているときに、好きな言葉があったとも聞きましたが、そのようなことをレトリックに使い、久保田さんにしか書けない文章に挑戦してみてください。