CP+2014展示作品の制作プロセス
作家名 原田 浩司 Hiroshi Harada
用紙
EPSON Velvet Fine Art Paper
用紙を選んだ理由
エプソンの Velvet Fine Art Paperはエプソンプリンターの画質を最大限に引き出すことを目指して開発されたコットン100%のファインアート用紙である。 マット紙の風合いとともに、光に照らされるコントラストと彩度や、雪の表情や木々のディテールなどを表現するためには、この用紙がジャストフィットと考えた。
プリンター
EPSON PX-5V
ステートメント
タイトル「凛」
近年、生活の利便性の代償を考えさせられる機会が増えていると感じる。 例えば、温暖化、放射能、ネット犯罪、等々である。とはいうものの、文明の利器のすべてを捨てる去ることはできず、発明や発見のおかげでたくさんの命が救われ、膨大な人口を支えるためのインフラに応用されているのが現実である。環境への負のインパクトに対し、日本の省資源・省エネ技術はとても優れているが、これは自然を恐れ、慈しみ、共に生きていくという、日本人の古来より育んできたライススタイルと技術が結びついた結果の現われであろう。自然の美しさとともに、凛として生活を営む光景を通して、日本人のこの精神性を表現することを試みた。
レタッチ及びプリントの作業内容
- PhotoshopのCamera Rawで撮影時の[明るさ]、[コントラスト]、[彩度]を確認し、ベースを確立。
- Nikのソフトウェア[Color EfexPro4]にある[バイカラーユーザーディファインド]で着色。上部は太陽光を強くする方向でオレンジ、下部は冷調で早朝の調子を強調するためにダークブルーを指定し着色する。
- フィルターに[ディテール強調]を追加し、とくに雪の表情に着目して調整。
- さらに[ヴィネット:レンズ]でほんのわずかに周辺光量を調整する。
- 上記フィルター後、色の校正&色域外警告を確認し、自作ICCプロファイルにてプリント。