CP+2014展示作品の制作プロセス
作家名 田上晃庸 Akitsune Tagami
用紙
ピクトラン バライタ
用紙を選んだ理由
立体感を演出するためには暗部の諧調が必要で、また、水面の滑らかなトーンをカラーで表現するために、色域が広く発色が豊かなバライタを選択した。
プリンター
EPSON PX-5V
ステートメント
タイトル「Q」
東日本大震災以降、日本とは何か、「和」の精神とは何か、を意識するようになった。
私は、日本の精神性と西洋の精神性とを相対化するために、「日本画」と「洋画」の違いに着目した。日本画は陰影が少なく平面的な特徴を持つのに対し、洋画は陰影が表現されることで立体的な特徴を持つ。
そこで、私は、和(=○)を立体化した(=球)を新たな意識として「Q」と名付け、文化を超えて共有可能な「和」の精神の探求を試みた。今回は、日本の風景を立体的に表現し、洋画との技巧的な垣根を取り払うことで見えてくる世界を追求した。
レタッチ及びプリントの作業内容
- 画面内の整理
Photoshopの[スポット修正ブラシ]にてゴミや不要な光源を消去。 - 水面及び空の処理
Nikのソフトウェア[Viveza2]にて、水面や空のストラクチャーを低下させ、水面の滑らかさや空のトーン変化の滑らかさを強調することで、岩の立体感を引き立てた。 - 全体の色調
[色相]及び[カラーバランス]を調整。 - 岩の部分の明るさ調整
手前の岩が暗すぎるため、若干[明るさ]を調整して岩の道を明確にした。 - 自作ICCプロファイルにてプリント。