CP+2014展示作品の制作プロセス
作家名 蓮見 浩明 Hiroaki Hasumi
用紙
アワガミファクトリー AIJP プレミオ楮
用紙を選んだ理由
楮の荒々しさと繊維が残る和紙らしい和紙であるため、日本の伝統を表現したい私の作品によくマッチする。とくにプレミオシリーズは紙の厚みがあり高級感がある。額装した際にも波打ちしにくいので展示の際の安心感もある。
プリンター
EPSON PX-5V
ステートメント
タイトル「Nippon」
古くから日本を象徴するといわれる桜。その歴史には近代日本人の歩みが浮かび上がる。150年前、桜は明治維新をきっかけに一斉に日本中に植樹され、日本人のナショナリティーを体現するものとされた。その後、武道家や軍人の生き様の象徴とされ、戦後は平和の象徴となった。時代が変わるたびに桜の意味合いは一変してきたといっていい。ひとつの時代が終わったといわれて久しい今、私たちはこれからの時代に何を望み、桜に何を見出すのか。私が考えたキーワードは革新と伝統、それは未来と過去の時空を越えた融合でもある。現代のデジタル技術を駆使し、伝統的な日本画のように仕上げることで、私は21世紀の新たな桜の姿を創造した。
レタッチ及びプリントの作業内容
- Photoshop上でオリジナルを複製しモノクロ化、セピア調にトーニングして伝統的な雰囲気にする。ただし、このままだと桜の花弁が暗く落ち込んでしまう。
- オリジナル画像から色域選択で桜の花弁のみを選択し、選択領域をコピーしたレイヤーを作成し、モノクロ化と[明るさ]調整を行なう。
- 2で作成した画像を1の上に重ねる。
[トーンカーブ]で全体の明るさを微調整する。 - 自作ICCプロファイルにてプリント。