講座概要
- なぜ、ステートメントは必要か
- 書くためのポイントとは
- 作品とステートメントの関係性
- 自分をブレークスルーする(掘り下げる)方法
- 価値の高い作品のステートメントを読む
- モチーフとテーマ、タイトルとは
- ステートメントはどうやって練り上げるか
- 海外のフォトレビューやフォトコンの様子
書き方講座ではなく、添削を繰り返しながら、あらゆる角度から自分の表現したいことを見つけていくことを目指すほかにはない講座です。
アーティスト・ステートメントを書くことはなぜ重要なのか
ここ数年、蟹江先生がアルル、ヒューストン、パリなどのフォトレビューを取材して気づいたのがアーティスト・ステートメントという存在。どんな思想に基づいて、何を表現したいのか。海外では第一にそれを問われます。
海外のフォトレビューで見られる作品は日本の何10倍ものバリエーションがあるだけでなく、とても強い。その理由は、写真家それぞれが自分の表現したいことをきちんとステートメントにまとめていることにあります。
ステートメントは作品作りに欠かせないもの
フォトレビューやフォトコンテストに応募しない場合でも、作品づくりしていくとき「何を表現したいのか」ということがはっきりしていないと、表現したいことが曖昧なただ上手い写真、綺麗な写真にしかならない。
表現したいことに向き合い、何を伝えるべきかを問い詰めていく。一見、文章表現の勉強のように見えるが、自分を見つめていく作業。事実、ステートメントが完成すると作品の完成度が格段に違ってくる。
海外のフォトコンでグランプリを獲った作品とステートメントを見ていくことで、その関係性や重要性を学び、自分自身も写真によって、何を訴え、それによって、何をもたらすことができるかを模索していきます。
日本では写真は多くの場合、「撮ることを楽しむ」ホビーです。何かを伝えたいという意識を持っていたとしても、それが見る人に伝わる力強い作品にするためにも、まずは思想を文字にする練習が必要になります。
添削は自分を掘り下げる作業
4回コースの場合、3回目からは参加者のステートメントの添削になります。自分のことは気づきにくくても、ひとのことはよくわかります。それぞれが意見を言い合いながら、それを参考に進めていきます。
曖昧な文章=曖昧な作品。添削では言葉の指摘だけでなく、作品についても共にアドバイスしていきます。表現したいことが文章としてはっきりしてくると、その作品も同時に明確な主張を持った作品に変わります。
添削会
ステートメント講座受講者の皆さんが参加できる「添削会」も毎月1回開催しました。ステートメントは最初から少ない回数で仕上げてしまうよりも、何度もつまづきながら添削は重ねるごとにスキルが身についていきます。
写真展用にステートメントをつくられた方、あるいは海外フォトコンに挑戦した方、また、海外レビュー挑戦を決めた方、それぞれが歩みを進められました。「写真を撮る姿勢が変わった」「自分の言いたいことがはっきり表現できるようになった」あるいは、「自分自身が強くなった」など、たくさんの意見が寄せられ、今後も続けられていくようです。
蟹江先生のステートメント講座は今後も開催される予定です。SAMURAI FOTOの「Events/News」ページなどで講座のご案内をしますので、ご興味のある方はぜひお申込みください。