SAMURAI FOTOではかねてより写真で社会貢献することを 活動目標の1つと掲げてきました。すでに、サンディエゴにあるMOPA（Museum of Photographic Arts）に作品を寄 贈することで美術館が行なう社会貢献を支援するという吉田繁先生による活動などもそんな1つでしたが、今回は新潟の糸魚川の火事で水や泥で痛んだ写真修復です、メンバー有志により修復することになりました。大切な家族写真を美しいプリントにしてご家族の喜びです。このお手伝いによって、私たち自身の加工とプリ ント・テクニックを高める良い機会をいただいたと思っています。6月中には修復を終えて、それぞれのご家族の元へお送りする予定です。SAMURAIでは今後もこのような活動に積極的に取り組んでいきます。

用紙やプリンターの検証の入念さには右に出るものはいない くらいの村田さん。今回は4月の勉強会で学んだイルフォードさんのギャラリークリエイティブエマルジョンを使ったプリントをテストした結果を早速、発表してくれました

クリエイティブエマルジョンはインクジェットプリンター用の用紙ではない紙、例えば、画用紙や半紙などにも出力できるように設計された水性のコーティング剤。紙の色合いや質感を損なうことなく、プリントできるようにするもの。

その水性コーティング剤に金粉を混ぜて、一度、金色にした いところをプリントし、さらにその上から画像をプリントすると左上のような作品に。配合の割合や塗布の仕方を村田さんはいろいろと試されました。

こちらはシルバーの粉を混ぜたもの。光の角度によって、梅の部分だけ銀色に光ります(下)。被写体が浮かび上がるよう に村田さん独自の表現法を見つけるまで、今回も相当に入り込んでテストを重ねられたようです。

当日は、フェーズワンジャパン株式会社の福澤さんが来てくださいました。ご自身も中判カメラをずっとお使いということでとても詳しく教えていただきました。

XF 100MPカメラシステムは、約1億100万画素という超高画素CMOSセンサーのデジタルバック「IQ3 100MP」を搭載した中判カメラシステムです。

深度合成のデモンストレーションもしていただきました。近いところと遠いところでピントを合わせて、その間を何枚撮るか決めますが、999枚まで撮れるそうです。

ファインダーを覗いてみると、その美しさと奥行き感に驚かされます。さらに、フォーカシングが思いの外、速いのもびっくりさせられました。

こちらはPhase OneとALPAの最高の技術が高度なレベルで 統合されたAシリーズ。すべてマニュアルという操作性もさ ることながら、デザインも魅力的です。

たっぷりと教えていたたいたあとは、カメラを持って外へと移動。こんな素晴らしいカメラを触れる機会はなかなかないので、みんな興奮しつつ撮影させていただきました。