2017年10月21日にJCII(半蔵門)にて開催しました。
小川勝久さんの作品づくりの過程
会場には小川さんが10年前から制作されてきた屏風作品の一部も運び込まれました。コンセプトは小川さん自身が冥想したくなる理想の風景です。
その圧倒的な世界観に加えて、細部にわたって緻密に仕上げられた作品には、SAMURAIメンバーも息を飲み、全員がしばらく釘付けになりました。
1つのハスの花を何回も分けて撮り、さらには葉や風景を組み合わせて表現しています。撮影と加工技術に加えて、デザイン能力が優れていないとできない作品です。
およそ1年かけてつくられた藤の作品は満開。自然界では藤の房の一部分が咲いても一部は枯れたりしている。自然に見えて、作り出された世界であることがわかる。
咲いている花を一つ一つ並べていくという気の遠くなるような作業を繰り返したというが、房の先の細かい蕾まで丁寧に再現されていました。
大判カメラの時代からあらゆるレンズのテストも綿密に行なってきたという小川さんからは、さまざまなレンズにとっての最適な焦点距離も教えていただきました。
小川さんによるポートフォリオレビュー
(千代田路子、青山紀子、佐々木一弘、佐藤素子、江田よしお、蓮見浩明)
長年、一流の写真家として活躍されてきた小川さんの鑑識眼はさすがでした。それぞれの作品を見て、即座にどこが良く、どこが悪いのかをご指摘いただきました。モノクロに仕上げるときの色味、風景の切り取り方、説明的すぎるなど、さまざまなアドバイスを的確にしていただくとともに、良い作品は褒めていただけたことで、それぞれの迷いも払拭されたようです。