作品づくりには欠かせないPhotoshopそれぞれの使いこなしのノウハウを披露

「Photoshop 写真を変える魔法のテクニック」/ 諏訪光二先生、吉田繁先生、上原ゼンジ、千代田路子

「Photoshop 写真を変える魔法のテクニック」
SAMURAI FOTOにはPhotoshopの達人のようなメンバーが何人もいます。諏訪先生と吉田先生はもちろん1、2を争う使い手ですが、上原さんもPhotoshopのガイド本を出版しているほど。かなり昔から研究してきました。千代田さんはSAMURAIに入ってから学んでいる側。初心者だからこそぶつかった問題点を伝えてくれました。

「Photoshop 写真を変える魔法のテクニック」
加工を始める前にまず気をつけて設定しておきたいのが[ワークフローオプション]。[カラースペース]はAdobe RGBとsRGBのどちらがいいのか。[ビット数]は8bitか16bitか。そして[解像度]。インクジェットプリンターを使用している場合には解像度は300以上が基本。300~350が理想的だという。

「Photoshop 写真を変える魔法のテクニック」
千代田さんがいま取り組んでいるプロジェクト「お七」は特別な加工はしていないように見えるが、じつは構図の隅にある小さな部分を消すなどの微調整をして、画面の端から端までかなり気を配ってレタッチしてからプリントをしているという。海外でアート作品として評価されている理由もこの辺りにあるのかもしれません。

「Photoshop 写真を変える魔法のテクニック」
かなり難しい内容もありましたが、多くの方にご来場いただき、熱心にメモを取られる方もたくさんいらっしゃいました。吉田先生が毎月、EIZOガレリア銀座のセミナールームで開催している「Photoshop初級講座」やSAMURAI FOTOのメンバー間で行なっている「スキルアップ勉強会」と同じくらいの熱心さでした。

「Photoshop 写真を変える魔法のテクニック」
Photoshopの創成期から使い続けている上原さんのレタッチのポリシーは「いかにも加工しましたという感じにしない」「見た人が『何だろう?』と、ちょっと違和感を感じるぐらいの演出がしたい」ということ。マクロで撮影した画像の中のすべてにピントを合わせるために、46枚ものレイヤーを重ねて合成している。いわゆる深度合成をすることで小さなものがとても巨大に見えてくるそうだ。

「Photoshop 写真を変える魔法のテクニック」
諏訪先生の今回の展示作品「曖昧な記憶」の加工法も詳しく説明していただきました。撮影した画像をプリントしたら雨に当て、その画像の下に元々の画像を重ねる。そして、雨でボケたようなレイヤーの上から消しゴムで擦りながら、エッジを出したい部分だけを細かくなぞっていくという。また、加工で一番大切なのは「目的を持って作業を行なう」ことだと話されました。

動画「SAMURAI FOTO 特別講演」

約30分の動画なので、当日のセミナーのほとんどを収録しています。当日、参加された方々は復習として、参加できなかった方は諏訪先生、吉田先生、上原さん、千代田さんがどのようにレタッチを行なっているのかを詳しくご覧いただけます。